・氷華塔のお姫様。箱庭南居住区にある迷いの森にひっそりと聳え立つ、氷に被われた塔の主。小さなその身体には、箱庭の真実と理想を目一杯に詰め込まれており、箱庭が繁栄すればするほど瑪瑙の身体は満たされていく。箱庭の化身と呼べるような神である。豊かになり過ぎた箱庭の器としては幼く力が内包出来ない体質であり、普通に生活していると力が漏れださないように勝手に身体が凍結してしまう奇病に侵されている。この体質を抑制する為に建造された氷華塔でしか、瑪瑙は生きてはいけない。本人もそれを承知しており、決して氷華塔から出たいという我儘を言うことはしない ・旋律は瑪瑙にとって大事な従者であり、唯一自身を理解してくれる人である。瑪瑙は生粋の箱入り娘だった。塔外の情報は兄である咲氷によって全て遮断されていた。戦争が起きた事も瑪瑙は知らなかったのだが、塔の窓から眺める景色の異様さに何か不吉な事が起きているのは悟っていた。そんな瑪瑙は、帰らぬ兄の為毎朝外への扉を開け帰りを待っていたのだが、咲氷はついぞ帰ってくることはなかった。しかしある日、塔の入口付近に傷付き息も絶え絶えで重症を負った旋律が迷い込み倒れ込んでいた。塔から出れば凍りつく身体と知りながら瑪瑙は初めて塔の外に出て、何とか己のベッドに寝かすことに成功する。勿論身体は少々凍ったが、アシェリアの投薬で完治している。旋律と接する中で、瑪瑙になかったはずの『寂しさ』と『愛しさ』という感情に気が付く。戦争に戻らなければいけないと旋律が塔を去る前日、瑪瑙はそっとその背中を押すことしか出来なかった。暫くまた、一人で塔の外を眺める生活だったが、ある日旋律が突然塔にやってきて己の執事になりに来たと言いだした。瑪瑙とともに生きたいと請う彼を眼前に己に縛り付けた事を申し訳なく思いつつも、自分の傍に居てくれるたった一人を愛おしく感じた瑪瑙だった。旋律に関して、瑪瑙は全面的に信頼を置いており、彼の行動は自分の為になるものであると一切疑いはしない。塔から動けぬ自身のためにどんな行動を起こそうとその責任を取る覚悟を決めている ・兄である咲氷の事は、長い間会えてはいないが大切な兄である。己を懸命に守りきってくれたことに感謝しており、未だ氷華塔に帰らないのは何か訳があるのだろうと兄の行く末を他に聞くこともない。旋律と咲氷が仲良くなってくれたら嬉しいといつも考えている ・博愛主義であり、どんな獣にも等しく愛を持って接する。氷華塔に迷い込んだ者は全て受け入れ、何があっても疑わない。旋律が既に品定めしているだろうことを悟っており、氷華塔に辿り着いた獣は須らく、瑪瑙の外敵では無いことを知っている
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